Jan 31, 2012

沖縄のレポート

By blackdog YL

楽しみの期待で膨らんだ風船が大きければ大きいほど、終った後の落胆も大きいものだ。
風船は急速にしぼんでしまい、そのあとは現実という壁に立ち向かわなくてはならないのだから。
YUIのライブというとてつもなく大きな風船をふくらまし、それを存分に楽しんだ後の自分はまさにその状態に陥ってしまっている。
早く次のライブツアーが始まりますように!

他の人の沖縄ライブレポを見てると「ライブが盛り上がって、テンションが上がったYUIが客席に降りた・・」と書かれている。
だが自分的には、YUIが客席に降りたのは「いまひとつ楽しめてないように感じた観客のテンションを上げようとして、何とか楽しんでもらおう、楽しい思い出を作ってもらおうとして、意図的に客席に降りた」ように見えた。

お世辞にも途中までは決して「盛り上がったライブ」ではなかったもんね。
みんな恥ずかしがって会場がしーーーんとしていたところもあったんだよね。
それにYUIはテンションの上がりすぎで自分を失い、危険の多いスタッフに迷惑を掛けるかもしれない客席に降りたりはしないでしょ?

2006年、名古屋の学園祭ライブでもYUIは客席に降りてるんだよね。

牟田さんのブログ、2006年10月23日
http://www.anan.ne.jp/muta/HP/pages/etc/e-200610.htm

この時は喉を痛めて、声が十分に出ない中でのライブ。
「申し訳ない」って気持がそうさせたんだと思う。
ハイタッチをしながら客席を駆け抜けたらしい、伝説のライブ。
YUI Radioでも茂蔵さんと話してたよね。
次の日に仙台であった学園祭ライブでは、YUIはトークショーのようにたくさんしゃべったらしい。
スピッツのチェリーを歌ったり、カジさんの失恋を暴いたり、YUIは安い普通の歯磨き粉を使ってることなど。
これもやはり喉の調子が良くないからだったんじゃないかな。

本題に戻ります。

Happy birthday to you youでも観客はほとんど踊ってる人がいなかった。
踊ってるとなんか「浮いてるぞ自分!」みたいないたたまれない雰囲気(笑)
YUIは2番に入る時にギターを置いて、ハンドマイクを持って下手側ステージ前に歩いて行き、ステージ下をのぞいてしゃがみこんだ。
「あれ、この曲であぐら???」って思った瞬間に客席から「きゃーーーーー!!!」って歓声が上がったんで、客席に降りたことに気付いた。
ステージのモニターに映す映像用のカメラマンが近くにいて、すぐYUIを映した。

そうしたらYUIは満面の笑みで、観客にハイタッチを求めてた。
あわてて舞台監督のサムが走ってきて、ステージに帰るよう促したけど、YUIは無視してどんどん奥へ進んで行く。
もうサムも諦めて、YUIと観客の間に割って入るのが精一杯。
自分は上手側の一番端だったんで、モニターを見ないとYUIの姿は全く確認できなかった。
改めてYUI小っちゃいんだなあと再認識(笑)
YUIは客席で歌いながら、ハイタッチをしながら、プレゼントを受け取りながら客席の真ん中まで行き、「みんな一緒に!」「3階!」「2階!」と客を煽った。
その時初めてホール全体が揺れるような歓声が上がったし、「ゆい〜!」っていう叫び声があがったし、沖縄独特の指笛が鳴り出した。

もっと驚いたのは、そのあとみんなHappy danceを踊りだしたこと!
なんだ、みんな覚えてきてるしやっぱり恥ずかしがってたんだ!
YUIの作戦は大成功を収めた!
もしサムが止めてなかったら間違いなく会場を一周していただろうし、「YUIこっち来て〜」なんて呼ばれたら「おっしゃあ!2階でも3階でも行くよ!」って勢いだった。
止められたというより「サムのあまりに必死な顔に免じて」YUIはステージに帰って行ったのかも(笑)

ちなみにYUIが歩いたコースはこちら http://yfrog.com/ocnkqwij
自分の席は赤丸がついてるQ48 (遠い。。。)
もしかしたらもう1ブロック上手側まで歩いてるかも。
YUIは観客席からステージに帰る時、意外と真ん中辺りから上がったようにも見えたから。。

ちなみに自分はこれで左端(武道館2012)、2階最後列真ん中(広島2010)、右端(沖縄2012)と三方の端を制覇!(笑)
もう次は最前列真ん中しか残ってないだろ!
あ、1階の最後列がまだあるか(笑えねえよ!)

ステージに上がるとYUIは「みんなありがとう!!」
歌い終わってからYUIが「いつもたくさんのエネルギーをもらって、パワーをもらって楽しく歌うことができてます。みなさんのおかげです。みなさんの心がいつでもハッピーで幸せな気持だったらいいなと思っています。」
優しいYUIの言葉にみんな泣いちゃうよね。。
自分もライブの参加者だったけど、遠くから遠征して来たせいかビジターな気持で客観的に見てしまっていたのかもしれない。
始まる前は「沖縄のライブはきっとエイサーのノリで弾けて、指笛とかすごいんだろうな」なんて思ってたんで、想像してたギャップに驚いたのかもしれない。
観客は本当に恥ずかしがってる感じだったし、手拍子も周りの様子を見ながらためらってるて感じだったし、いつもはウザい男の子の「YUIー!」って叫び声さえほとんどなかった。

Cookingの時「みなさんは好きな人がいますか?」に対して観客が「YUIーーー!!と答えるお約束もなかった。
多分ライブが初めてという子が多かったんだと思う。
そう、沖縄はどこの会場にもまして若い子比率が高かったように見えた。
というかほとんどが中高生だったんじゃないかな?

Happy birthdayto you youが終ったあと、本編最後の曲YOUはさすがにYUIのテンションが上がってたんだろうと思う。
いつもより力が入って情感たっぷりな、ちょっと激しめな歌い方だった。
観客も何か感じるとこがあったんだろうな、バラードのYOUで手拍子を始めちゃったもん。(おいおい^^;)
歌い終わった後、YUIはe.u.Bandメンバーと手を繋いで挨拶をしたあと、再びギターを手にした。

その時、客席から「あぐらで歌って!」の声があがった。
それを聞いたYUIは「お、生歌でもいいですか?」
観客はもちろん大喜び。

ステージの前に来てYUIがあぐらで座り込むと、観客から「おーーー!」とどよめきが起こる。
誰からともなくみんな席に座り、HHITS武道館の時みたいに咳払いさえない完全な静寂の空間が出来あがった。
観客が固唾を呑んで見守る中、YUIが本当に美しいのびやかな声でホールに響かせたIt’s happy line、一生忘れることはないと思う。
この時YUIは完全にホールを掌握し観客の心を奪っていた。

まさに恍惚と至福の時間。
小さいホールはいいね、生歌がよく聞こえて自分みたいなクジ運のない人間にも優しい(笑)

そしてライブ終わりにおなじみのIt’s happy lineオーケストラバージョンが鳴り響く中、終わりの挨拶をするYUI。
いつもながら両手を合わせ深くお辞儀をするYUIの姿は神々しくさえ感じられ、みんなの感動を誘う。
その時、おそらく事前に打ち合わせがあったと思われる観客の声が響いた。

「○×△!」「×△○!」(聞き取れなかった)「また来て下さい!」「せーの!」でShake My Heart(だったと思うけど良く聞こえなかった)を男声、女声でパートを分けて歌い出した。

ステージの前に歩み出てそれをやさしい表情で聞くYUI。
すると今までおとなしかった観客が3列目くらいの人まで(一部だけど)ステージに殺到。
お辞儀をしながら、その全員とにこやかに握手をしプレゼントを受け取るYUI。

警備が制止しようとした人もいたけど、YUIは笑顔で受け取っていた。
その後挨拶をしながら最前列の人とは全員と握手、最後はハイタッチ。
最前列にいた小さい女の子はに、優しく微笑みかけピックを渡してあげてもいた。
終わりの挨拶が一段落しても何故かまだステージから去らないYUI。
またマイクに近づき、観客に問いかける。
「もう一曲だけ歌ってもいいですか?」

この時点でもう開始から2時間30が経過、26曲も歌ってるんだぜ。。
自分はこの時、もしかしたら最後の曲TOKYOで泣くかな、、、とも思った。
今日のライブを振り返ってみると、CHE.R.RYは新しいアレンジでキュートなYUIの魅力が満載だった。
Rolling sta〜No way〜LIFE〜es.carはいつになくハードで、歌い終わったあとYUIの額に汗が光るほどだった。
Good night、to Mother、Green a.live、Get Back Home、Your Heavenは情感たっぷりに歌い上げて観客を魅了した。
そしてHappy birthday to you youからギアをシフトアップしアクセルをぐっと踏み込んだYUIにのせられた観客は、ついに恥ずかしさの壁を乗り越えた。

観客のリクエストに答え、あぐら生歌のIt’s Happy lineで恍惚と至福の時を演出もした。
そんなYUIにとってこの日は泣く理由が何一つなかった。
おそらく「ライブを自分の意のままにコントロールし、そして観客が喜んでくれた満足感」に満たされてたんじゃないかな。
いつもよりテンポが遅め、ゆったりしたTOKYOを穏やかな表情でたおやかに弾き語るYUI。
歌い終わった後、しばしの静寂を経て割れんばかりの拍手が巻き起こり、感謝の指笛が鳴り響いた。
「今日は楽しかったです、本当にありがとう!気をつけて帰ってね!YUIでした!」
いつもよりさらに深く長い、本当に感謝の気持が伝わってくるお辞儀をし、そして顔を上げたYUIはお辞儀を繰り返しながら、手を振り続けながら下手側に下がって行く。

袖に消える前、YUIはもう一度手を振りながら満面の笑みで「ありがとう!」

どのライブでも感動的だし、楽しいし、忘れない思い出になるものだと思う。
でも、そんな中でも今回の沖縄ライブは特別な宝物になったと思う。
心から「YUIを好きでよかった」と思える満足感、そこに参加できた喜び。
ファンの贔屓目かもしれないけど、YUIはやることがナチュラルで外連味がない。
自然体でいながら強い意志を感じさせ、言動が決してぶれない。
そんなYUIからは感謝の気持を本当に感じるし、またそれを人に押し付けるような厭味がない。
それにあれだよ、、、まあ何と言うか、、、笑顔がキュートなんだよ(笑)
おまけに天然なんだぜ(爆)

YUIがステージから去ったあと、ふと気付くと隣りの女の子たちがしゃくり上げながら泣いていた。
会場を出る時も「やばい。。」と言いながら泣いてる子があちこちにいた。
ああ、やっぱりこの子たちなりに楽しんでたし、感じるところはあったんだな。
本当に素敵なライブだったな。
そう思えた沖縄の夜だった。

P.S. 1

巷で噂になってる、ライブ中にYUIが言った「セメントの犬」は、実はボケて言った訳じゃなかったりする。
ライブ中の交信コーナーで「沖縄という単語で何を思い出しますか?」と聞かれたYUIは、

「ラーメンズさんのネタで面白いのがあって、すべると思うんですけど『セメントの犬だあよぉ〜♪』シーサーに会いたいな。」って言った。
YUIはこれが本当に気に入ってるんだろうな、2〜3回は歌ってた(笑)
セメントの犬、元ネタはこれ



YUIの歌はもっとコブシが効いていてハイトーンだった。
「セメントの犬だあよおー♪」みたいな感じ。
YUIは「ラーメンズ大好きです」と言っていた。

P.S.2

あと、どんな流れだったか忘れたけど、アコースティックコーナーのWinter hot musicとCHE.R.RYの曲間のMCで、YUIはオリオンビールのCMを歌った。
「昨日沖縄についてからですね、ずっとテレビで流れていた」と言っていきなり「三ツ星かざして高々と♪・・・」

http://www.brain-ok.co.jp/tvcm/2003/wmp/orion-oji-new.html

「飲みたいなーオリオンビール。ずっと流れててずっと歌ってました。みなさんよく歌うんですか?あっり乾杯!」
テレビで流れてるCMを何回か聞いただけで覚えてしまうのは才能だよね。
YUIは自分の曲の歌詞をよく忘れるけど(笑)
歌もYUIがCM出演したらいいんじゃないの?ってくらい上手かった。
ちなみにフルバージョンははこれ





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